Loading...
2013年11月17日日曜日

およそ3年越しの努力が実る時in焼津港【タチウオ】

静岡県内で陸からタチウオを狙うのなら駿河湾界隈になるのだが、浜松からだとさすがに通いつめるのは難しい。いつもは日中の釣りのついででやっていた釣りなので、ある程度好条件を絞り込んで夜通しで狙える日を狙っていた。

タチウオシーズンにもなれば場所取りが一番の難題になる。でも夜遅く(22時以降)にでもなれば、夕マズメ狙いの地元民は帰る頃なので多少は解消される。そんな考えから、夜間に下げ一杯から上げ潮に変わる日、16日(大潮)の夜間に行くことに決めた。

現地に着いたのは22時過ぎ。干潮は22:40くらいで、満潮は5:30くらい。上げ潮になってタチウオの群れが港内に入ってくれることを見込んで、時合は日付が変わる頃から3時くらいまでと予想。

場所はこちら。


大きな地図で見る

仕掛けはワイヤーハリスを使ったのが一般的だけど、今回は船で使うような吹き流し仕掛け、ハリスはナイロン8号で1本針×2となる。ナイロン系の弱点は飲ませる程の遅アワセが出来ず切られる恐れがある事。でもワイヤーに比べ潮の流れで自然にエサが動くため食いがいいのが長所。まあワイヤーでも切られる時は切られるし、どちらも一長一短、好みの問題となる。

釣具屋で安かったし2段針で棚も2段階攻めれるってことでこの仕掛けをチョイス。ナイロン6号の糸も持っているから、切られても同様の仕掛けは用意することは可能。

 

焼津港は大型船が入る漁港で全体的に水深は深い。潮位0地点で堤防際から大体6~8mはあって、航路は10m以上くらいだと思っている。

タチウオは日中深い場所にいて、夜間になると浅い所までエサを求めにくる。その泳ぎ方の特徴(立って泳ぐ)から中層から下にいる魚でもエサを食べるのは最低でも、海底からタチウオの全長よりも上となる。

今回の焼津港ならば水深7m程度と考え、釣れるタチウオは平均1mくらいらしいので6m以下は捕食圏外になるし、ウキ下3~5mが妥当な所だろうと思い、ウキ下は4mに設定した。活性が高く表層にいるようだったらその都度上にしていくつもり。

電気ウキは自立3号を使いオモリは一切無し。自立ウキの利点はオモリが無くても重量バランスが良く遠投出来て波の影響を受けにくい所だけど、弱点として食い上げのアタリがわからない所がある。正直タチウオ向きのウキじゃあないけれど、遠投できるウキはこのくらいしか持ってないので使用することに。

あとは集魚灯の代わりにケミホタルをつけた。

エサはせっせと用意した100均で買った塩サンマとマーケットで買った生サンマ、それぞれ2尾ずつを切り身にした物を使う。保険でキビナゴも買っておいた。

日付が変わる頃までは消化試合ということで、堤防のヘチにもサンマをつけて落としておいたけど、小さなアタリは何度かあるけれど何にも来ない。着いた頃にはイワシ玉も見えて期待感は増したものの、そいつを追うような魚の気配も感じられない。イマイチ釣れそうもない状況が続く中、時間は少しずつ進んでいく。

 

0時近くになって離れた場所で1匹あがったみたい。堤防上はにわかに活気づき、0時過ぎには隣の方でも1匹があがる。そろそろかと思いウキに集中しだして数十分後だった。

ヘチ釣りで遊んでいたらウキがスッと沈み込んだ。あわてずに竿を持ちかえ、糸フケを取りながらじっくりと食わせこむ。タチウオのアタリらしき物はこれが初めてだけど、テンプレをなぞるようにアワセまであわてない様に待つ。

ウキがしっかり沈み込んだ所でちょっと聞いてから重量感を感じたので大きくアワセた。しっかりと乗ってくれたようで、結構な重みが竿を通して伝わってくる。意外だったのはヒラメよりもよっぽど引く点だった。

2013-11-16 14.47.36

仕掛けが長いせいで引っこ抜くのに苦労したけど、上がってきたのは指3本くらいのタチウオ。ようやく、ようやく釣れた。これでタチウオ童貞も捨てた。店頭では決して見れない、まさに刀のように反射で光る魚体にひとしきり感動。

次を狙うかと思ったけど夜はまだ長い、なので腹ごしらえをしようと湯を沸かしてコーヒーをいれ、ペヤング超大盛りを食べることにした。

場所に戻るとすっかり時合を逃してしまったようで、その後は夜明けまで一切のアタリが無かった。悔やまれるけども、1ヒットで持ち帰れただけ運がよかったと言い聞かせるしかない。ちなみに俺が腹ごしらえをしている最中、友人の方には数度アタリがあったようで、俺が戻った後に1本上げた。二人して1本ずつ上げれたのなら上等だろう。

唯一懸念していたほぼ満月状態の月光で、集魚効果が薄れてしまうと思っていたけれど、まさにその通りだったようで、堤防全体でも見ている中では自分たちも含めて5本くらいしか釣れていなかった。群れでは入ってきてないようで、はぐれ物のタチウオが寄ってきてくれたのかもしれない。

 

夜が明けると雪化粧した富士山が見えてきた。堤防には無数のカタクチイワシが寄っていて、キラキラと光っている。それをたまーにカマスぽいのが追っていたが、大型魚の姿は一切感じられなかった。

次はどうするかなーと考えながら、西の方へ戻りつつ友人の用意したジャムシを消化できる釣り場を探してみる。大井川・吉田・相良・地頭方・御前崎なぶら市場・福田と流れて福田港にした。なぶら市場は久しぶりに覗いたけれど、いつもスーパーで買ってるのがアホらしくなるほど魚が安くて量が多いのに驚いた。

福田港では昼過ぎくらいまで投げ釣りで遊んでみた。25cmくらいのキスが2匹だった。上げ潮になり波も高くなってきたので帰ることに。

その後は磐田のイシグロを冷やかしてから馬込川の河口の様子を見てきた。想像していたよりも河口が狭くて水深が結構あることに驚く。ルアーを投げて遊んでみてもいいかなーと思ったけれど、雨も降りそうだし投網の人が何も獲ってなかったので素直に帰ることに。

車に戻ると雨が降り始め、中田島を通る頃には強めに降ってきた。雨はすぐ上がったけれど、馬込川でルアー投げてたらずぶ濡れになっていただろうなあ。

2013-11-17 06.45.21

雨上がりに虹が見えた。流石に徹夜は疲れたけど、タチウオを釣るという数年越しの挑戦は実ったし、久々に吉野家に寄って食べた牛カルビ丼の肉は美味かったしでいい釣行でした。

夜は風が弱かったけど流石に寒くて、コンロでお湯を沸かせる用意をしてなかったら途中で絶対心が折れていただろう。夜釣りで寒い中、カップ麺を食べたりするのもアウトドア的な楽しみの一つではないかなと思っている。

※本日の釣果

タチウオ 指3本(約80cm) 1匹

シロギス 25cm 2匹

ウツボ(リリース) 40cmくらい

弓ヅノと25号ジェット天秤 1セット

福田でキス狙いしていて底をずりずり引いていたら誰かの弓ヅノ仕掛けが釣れた。海のお掃除完了。

 
TOP