今日のスローガンは『栄養が欲しい』。
サバは青魚の中でも栄養価が高く、頭や目にいいDHAが多く含まれている。他には血中コレステロールを下げるEPAや、身体の生成に欠かせないカルシウムとビタミンDも豊富だ。
ただ弱点があるとすれば、鮮度が落ちるのが早いこと。釣ってから2時間も経てば他の魚よりも明らかに色を失いはじめる。結構デリケートなやつである。寄生虫も宿りやすいため、生食は本当に厳選されたものでしか食べることはできない。
しかし釣りならば、市場で出回っている物よりも確実に鮮度はいい。
ということで、栄養過多になる勢いでサバを食べようと思い立ったわけ。
いくつかの釣具屋をひやかしつつ、まったりと移動し御前崎に着いたのは13時頃。
そっからはもう10~15cmのサバがカーニバル状態。堤防にみっしりいる釣り人の8割は確実にサビキ釣りで、毎日毎週こんな状態でありながらもサバが消えることがないのは不思議だ。
先週使っていたサビキ仕掛けよりも確実に喰いがいい今回の仕掛け。名前がアジラッシュのくせにサバラッシュしている。
途中で30cmくらいのメジナがかかり、ただでさえ痛い俺の肩を破壊するだけして、あと一歩で逃げられてしまう。1号の糸のくせにあの引きに耐えるなんて、安物だったのにアジラッシュはあなどれない。
先週同様アジタイムは6時くらいで、撒き餌をまくと明らかにアジが混じりはじめる。
だが針に乗らない。ゴツゴツ確実に喰ってる感触はあるけれど、針が大きいのかかかりが悪い。使ってた針は7号なので、あと3サイズくらいは小さくした方が良さげ。7号より小さいサイズがあれば切り替えたけれど、なかったので仕方がない。釣れた小さいアジの口からして、自分の使っていた針を一口でパックンするには無理ゲーすぎる。「おおきくて、こんなのはんないよぉ……」という感じ。
1匹だけ15cmくらいのマアジが釣れたので、これはもうレア中のレア的な存在と感じる。
サビキ釣りは簡単で、なおかつ砂金を探すような楽しさがある。お子さんに初体験させるには是非にと思う。集まる魚の群れを見るのも楽しいし、仕掛けでは若干差が出るけど、道具さえあれば腕など必要ない。たまに今回のメジナみたいなボスモンスターが登場するからあなどれない。浜名湖では大抵ボラだけど、ここではまだ見てないな。
家に帰ってさあ捌くぞと桶にドバーとあけたら溢れた。捌くのに2時間くらいかかった。冷凍しようかと袋に30匹ずつ小分けしたのが2つ。佃煮みたいにしようと鍋に適当に入れたのが30匹強くらい。後で南蛮漬けにしようと分けたのが同じく30匹強くらい。大体120匹以上はいたと思われる。
それに比べてアジは小6匹に大1匹。レアポケモン集めかよ。
5時間くらいでこれだし、途中で「明らかにこれ、調子乗ると捌くので徹夜にならね?」とペース落としてこれ。
調子こきすぎて1週間サバ尽くしになりそう。
1週間後には頭と目がよくなって元気に大物を狙うさししの姿が……!
首と肩だけはまだ完治にはほど遠い。あのメジナの野郎、今度あったら確実に仕留めて刺身にして喰ってやる。